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乳房予防切除 国内でも準備へ
都内のがん研有明病院と聖路加国際病院で準備が行われているそうだ。
乳がんの中のある種類では遺伝子に変異が見られるタイプがあり、遺伝性のもの。
遺伝子にこの変異を持たない人が乳がんに罹患する確率は数パーセントだが
変異を持つ人の罹患率は70%というデータもあるらしい。
遺伝性の変異なので、近い親族にこの遺伝子変異型乳がんの罹患者がいるとその遺伝子を
受け継いでいる可能性が高く、乳がんのリスクも高いということ。
検査で対象となった場合に予めがんが発生する部位を手術で取り除いてしまおう
というのがこの手術ということだそうだ。


日本では乳房予防切除は行っても、乳房再建手術は別になるようだ。
ここは結構大きなポイントではないだろうか。
話題の米女優は切除手術と再建手術を同時に行っている。
日本では通常の(予防ではない)乳房切除手術の場合も再建手術は別に行われる。
患者の体の負担を考えてたら二度に分けるより一度に済ませた方が良いように思うが。
QOLという観点からも、特に予防切除ならば再建手術は必要だろう。
そこが話題にならないのは、保険体系か何かシステム上の問題があるからだろうか。

乳房予防切除、国内でも 遺伝性乳がん、都内2病院準備
朝日新聞デジタル 5月20日(月)5時46分配信
 【医療担当=大岩ゆり】健康な人が乳がんを防ぐために乳房を事前に切除する手術が国内でも始まる。体験を公表した女優のアンジェリーナ・ジョリーさんのように、特定の遺伝子に変異があり、遺伝性の乳がんのリスクが高い人が対象だ。がん研有明病院(東京)のチームは6月にも、病院の倫理委員会に臨床研究として申請する。聖路加国際病院(同)も実施態勢を整えた。
 国内では毎年約6万人が乳がんになり、5〜10%が「BRCA1、2」などの遺伝子に変異がある遺伝性の乳がんだ。変異がある人がみな、がんになるわけではないが、がんの不安や恐怖に悩む女性の選択肢が増えることになる。
 がん研有明病院の臨床研究では、遺伝子に変異がある希望者に、がん発生前に乳房切除の手術をする。片方に乳がんが見つかった人が反対側を予防切除するのも対象。本人が遺伝カウンセリングを受け、希望すれば遺伝子検査を受ける。変異が見つかれば、切除の利益と不利益を十分に理解した上で切除するか判断することを条件とする。手術では、がんが発生する乳房内の乳腺部分を取り除く。
最終更新:5月20日(月)5時46分