いたたた…

電車がもうじき駅に着くというころ。扉付近には降りる人が集まっている。
ぐっとブレーキがかかり電車が揺れた瞬間、右足に衝撃が走った。
前に立っていた男性がよろけて私の足を踏んだのだ。思いっきり。
わざとじゃないのは承知しているので謝る男性に片手を挙げていいよと示す。
しかし痛い。半端なく痛い。しゃべれないくらいに痛い。
成人男性が足を踏ん張ったのだから相当な荷重がかかったはず。そりゃ痛いに決まってる。
でもわざとじゃない。それは分かっている。なので責めるわけにはいかない。でも痛い。
自分も電車を降りて目的地に向かうが、まともには歩けない。だって痛いから。
こんな経験は一度や二度ではない。女性のハイヒールに踏まれた経験はないが
男性の靴で踏まれた経験は何度もある。過去の経験からすれば痛みは数日で消える。
爪が割れたり内出血したりしていたらもう少しかかるがそのうち治る。
だがしかし過去の経験からして消えそうにないものがある。
靴の甲に残された男性の靴底の跡。なぜか拭った程度では消えないのだな。
ちゃんと磨けばいいのだけれど、これが一番やっかいなことかもしれない。
まだ新しくてきれいな靴だったのになぁ。