自分のこと

実家暮らしだったころ、人生の幸せを10点満点としたら自分は7〜8点くらいだなと思っていた。
衣食住に困ったことはないし好きな習い事をして行きたい大学に進学できた。
人生ってこんなもんだろう、良いことばかりで後でツケがまわってきても嫌だし、と思っていた。
病気になったり色々あって、母に認められたい願望があったこととそれが叶わなくて
苦しかったことを自覚したけれど、それを含めてもやっぱり人生はそんなもんだろうと思った。
実家を出てだりんと暮らし始めてから、毎日が楽すぎて戸惑った。
こんなに気楽で良いのだろうか、今に何か悪いことに見舞われるのじゃないかと疑っていた。
ある日突然彼が帰ってこなくなるとか、帰宅したら家がもぬけの殻だったりとか、
そんなことがあるのじゃないかと漠然とした不安を抱えていた。
彼を信じられないのではなく(彼は私自身より信じられる人)、自分の幸せが信じられなかった。
三年ほど経つとこの生活にも慣れて疑うこともなくなってきた。
そしてわかったのは幸せのMAXは10点じゃなかったということ。
昔の自分が知っている世界はとても小さかった。
一度外の世界を知ってしまうともう二度と戻ることはできない。
最大の幸せは彼の存在だ。彼と出会い一緒にいられることが人生で一番の幸運。