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セルビア洪水被害に広がる震災“恩返し” 駐日大使「これほどのサポート、驚き」


先週の記事(こちら)に「セルビア洪水被害に寄付を呼びかける」というものがあった。
東日本大震災の際に受けた恩を返そうと、在日大使館に寄付が続々と寄せられているそうだ。
困っている人がいれば手を差し伸べる、受けた恩は決して忘れずに恩返しする。
とても素晴らしいことだが、常にこうありたいと思いつつもなかなか難しい事でもある。


最近はネットの普及で「過去に受けた恩義」の話が広まるようになった。
例えばトルコが親日国であるということは知っていても具体的な話はよく知らない人が多い。
しかし、イランイラク戦争で無差別攻撃のリスクにさらされた在イラン日本人を
救出するためにトルコが自国民より優先して日本人を飛行機に乗せ逃がしてくれたことや、
それが1890年和歌山県沖で沈没したオスマン帝国艦船(エルトゥールル号
の乗組員を救助したことへの恩返しだったことなどは、近年ネットでよく知られるようになった。


100年に一度というレベルの大洪水では後片付けすら大変なことだろうが、
一日も早くセルビアの人々が穏やかな日常を取り戻せることを願っている。

セルビア洪水被害に広がる震災“恩返し” 駐日大使「これほどのサポート、驚き」
産経新聞 6月13日(金)14時35分配信
 100年に1度の大洪水被害に見舞われた欧州南東部のセルビア東日本大震災直後、同国から多額の寄付金が寄せられていたという逸話がネットで広まり、在京大使館に続々と寄せられる日本からの“恩返し”に、ネナド・グリシッチ駐日大使(56)は「これほどの日本からのサポートに驚いている」と感謝を示している。
 「日本人として、人として、受けた恩は返したい」
 東京都品川区のセルビア大使館。ネットで同国からの「恩義」を知ったという東村山市の警備員、青柳大樹さん(41)は持参した寄付金を手に力を込めた。
 大使館によると、洪水発生から1カ月近くが経過したが、若い世代を中心に毎日約50人が直接寄付に訪れるという。現金書留、口座振込での寄付も多く、添えられたメッセージには、震災直後の支援に感謝する言葉が圧倒的に多い。
 グリシッチ大使は対日感情が良い理由に、「セルビア人は日本の勤勉さや技術力を高く評価していて日本が大好き。武道をやる人が多く、作家の村上春樹さんも大人気」と、日本製品や文化の浸透を挙げる。
 また、当時の国民の気持ちを「セルビア人は熱情的なため、震災の状況を見てショックを受けた。それだけに貧しくてもできるだけ支援しようとまで思ったのだろう」と代弁した。
 セルビアは約130年前の旧王国時代に新国王就任を伝える国書を明治天皇と取り交わすなど、歴史的にもつながりがある。グリシッチ大使は「困ったときに手を差し伸べ合える関係でいたい」と話している。
最終更新:6月13日(金)21時2分