思い出

ヴェネツィアの空港。
手荷物が出てくるターンテーブル(カルーセル)がルーレットのようになっている。
実はヴェネツィアはカジノで有名なのだそうだ。
日本でもターンテーブルに土地の名産品が廻っているところは多いけれど、ここは
ターンテーブル自体を装飾してしまったというのが面白い。
残念ながら到着した時は夜遅かったせいか、このターンテーブルは稼働しておらず
普通のところから荷物を受け取ったのだった。


そして数日後、なんとこのカジノに行ったのだ。
といってもカジノで遊んだわけではなく、その建物に入ったというだけなのだが。
実はドイツの作曲家ワーグナーヴェネツィア在住時に亡くなっており、当時
住んでいた邸というのが今はカジノになっているのだ。
ワーグナーが住んでいた部分は記念館として残されており、今回特別に見学する
ことができたのだった。入口の横には

A
RICCARDO WAGNER
MORTO FRA QUESTE MURA
IL XIII FEBBRAIO MDCCCLXXXIII
VENEZIA


リッカルドワーグナー
この城壁の中で亡くなる
1883年2月13日
ヴェネツィア

と書かれた碑が掲げられている。
記念館の中にはデスクや楽譜など色々あったがほとんどがレプリカだった。
彼が亡くなった後、妻コジマが動産をすべてドイツへ持ち帰ってしまったのだそう。