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ラグビーW杯 「ジャーパン」の大合唱 スタンドは日本の応援一色に、逆転の瞬間翻った日の丸
ラグビーW杯 「歴史的勝利の桜の勇者」 英6大衝撃事件のトップに


一晩経ってもまだ興奮は冷めやらず、スポーツ番組やニュースはこの話題で持ちきりだ。
「桜の勇者(The Brave Blossoms )」が世界に与えた衝撃はとてつもなく大きい。
BBC.com「Rugby World Cup 2015: Japan's win over South Africa 'a miracle'
ガーディアン紙「Japan beat South Africa in greatest Rugby World Cup shock ever
デイリーテレグラフ紙「Rugby World Cup: Japan beats South Africa 34-32 as late try seals stunning upset

ラグビーW杯 「ジャーパン」の大合唱 スタンドは日本の応援一色に、逆転の瞬間翻った日の丸
産経新聞 9月20日(日)16時38分配信
 【ブライトン(英南部)=内藤泰朗】「ジャーパン、ジャーパン…」。約3万人の観客で埋め尽くされたブライトンの競技場は最後の15分、日本の応援一色となった。日本は「ジャパン」の大合唱が響き渡る中で逆転トライ。その瞬間、観客は総立ちとなり、優勝候補の強豪、南アフリカに歴史的な勝利を収めた「日本のミラクル(奇跡)」をたたえた。
 試合開始前には、誰も参加20チーム中でランキング13位の日本の勝利を予想していなかった。
 だが、身長や体格で見た目では明らかに劣る日本は前半、過去2回、世界王者に輝き、経験豊富な有力選手を投入し万全の布陣で臨んだランキング3位の南アフリカを相手に抜きつ抜かれつの大接戦を展開。競技場の雰囲気は変わった。
 後半も、日本は南アにトライを奪われリードされても冷静さを失わず、何度も追いつき、逆に南アの選手たちを精神的に圧迫。南アにミスやペナルティーが多発し、イエローカードで南ア選手が一人減ったチャンスを見逃さなかった。
 最後の15分は、「ジャパン」コールの嵐がやまず、競技場が共鳴。まるで日本で試合をしているかのような雰囲気に包まれた。
 劇的な逆転勝利の瞬間、競技場には、無数の「日の丸」が翻った。日本人サポーターたちだけでなく、地元の英国人や南アのシンボルカラー、緑色のユニホームを着た南アサポーターたちも日本チームに惜しみない拍手を送った。
 無言で競技場を後にする南アサポーターの中で、日本チームに拍手を送り続けていたジョージさんは「こんな素晴らしい試合はみたことがない。興奮した。日本の真剣さが伝わってきた。こうなったら、日本には決勝リーグに進出してほしいよ」と語った。
最終更新:9月20日(日)23時2分

ラグビーW杯 「歴史的勝利の桜の勇者」が世界でジャパン旋風 英6大衝撃事件のトップに
産経新聞 9月20日(日)19時59分配信
 【ブライトン(英南部)=内藤泰朗】「W杯史上最大の衝撃だ」−。英メディアは19日、ラグビーのW杯イングランド大会2日目にして、「ラグビー二流国」の日本が優勝候補の強豪、南アフリカに劇的な逆転勝利を果たしたと、一斉に伝えた。「歴史的勝利をあげた桜の勇者たち」は、ラグビー発祥の地の英国をはじめ、世界でジャパン旋風を巻き起こしている。
 「誰もこんな結果を予想しなかった。今回の勝利は2019年にW杯を初めて開催する日本をどれだけ勇気づけたか」
 BBC放送は一夜明けた20日朝、こう伝え、日本の大金星をW杯の6大衝撃事件のトップに置いた。テレビ中継した英放送局ITVの解説者は興奮気味に「信じられない」を連呼。ラグビーの母国、英国での衝撃の大きさを印象づけた。
 ガーディアン紙は、24年前に一度ジンバブエに勝利したことがある「二流国の日本」が、過去2回W杯で優勝経験がある「エリート国」を破ったことで「ラグビーはもはや一部のエリート国が支配する時代ではなくなった」と断定した。電子版のトップで「史上最大の番狂わせ」と伝えたデーリー・テレグラフ紙は、「負け犬」から脱し、エリートチームと果敢に戦って地元の心を完全につかんだ日本を絶賛した。
 一方、南アのメディアも敗れた南アチームへの批判より、日本の健闘をたたえる論調が目立っている。
 日曜紙サンデー・タイムズ(電子版)は、ボクシングのヘビー級王者で無敵を誇っていたマイク・タイソンが、ジェームス・ダグラスに初めてノックアウト負けを喫した一戦(1990年)に「匹敵する」と表現。「南アは勝利を期して試合を始めたが、日本は威圧されることがなかった」と伝え、日本チームの戦いぶりに敬意を表した。
 「日本が大金星」のニュースはインターネットを通じても駆け巡った。世界中で大ヒットした小説「ハリー・ポッター」の作者である英国人のJ・K・ローリングさんは、ツイッターに「こんな話は書けない」と驚きの声を書き込んだ。
 23日に行われる第2戦の対戦相手は、英北部の強豪スコットランド。英記者は「格が下の挑戦者の日本がどんなプレーをするのか、目が離せなくなった」と語った。世界に旋風を巻き起こした「ジャパン」への関心は高まる一方だ。
最終更新:9月20日(日)19時59分