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「もう無理」農家から悲鳴=豪雨被害、コメなど深刻―茨城


さすがにあの集中豪雨では……。
家と、仕事と、仕事道具と、何もかもが泥水にやられてしまったということだ。
なんとか、なんとかならないものだろうか。

「もう無理」農家から悲鳴=豪雨被害、コメなど深刻―茨城
時事通信 9月23日(水)14時46分配信
 記録的豪雨が襲った茨城県ではコメを中心に農業に大きな被害が出た。
 農業生産額は全国で北海道に次ぐ2位、東京都中央卸売市場での青果物の取扱金額は11年連続1位の「農業大国」(同県)だが、農家から「今年はもう無理」「収入がなくなる」などと悲痛な声が聞こえる。
 鬼怒川の決壊場所付近の常総市三坂町でコメなどを生産する飯田真由美さん(55)は「収穫したコメだけでも何とかしようとしたが、何もできない状態だった」と肩を落とした。今年作付けしたコメは、15ヘクタール分の収穫を終え、30ヘクタール分の収穫を待つばかりだった。未収穫のコメは流され、収穫したコメを保管していた倉庫も浸水被害を受け、出荷できなくなった。
 コンバインなどの農業機械もエンジンが水に漬かり、使えなくなった。「このままだと来年、再来年の収入もなくなる。国と県が何とかしてくれればいいが」と不安そうに話した。
 「これから苗の植え付けが始まるところだった」。鬼怒川の決壊地点から約5キロの同市三坂新田町で、イチゴ農園を経営する男性(70)は、ビニールハウスで保管していた苗が土ごと流され、トラクターも運転席の高さまで水に漬かった。「修理費用がどのくらいかかるかも分からないし、収入はゼロになる。来年のことを考えると頭痛がするから考えないようにしている」と言葉少なだった。
 県の推計では、県内の農作物や施設の被害額は計約75億円。このうち、農作物の被害額(約32億円)は、常総市だけで約13億8000万円と4割を超える。
最終更新:9月23日(水)14時49分