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NASAの月探査「LRO」が捉えた美しい「満地球の出」の画像が公開


「高い解像度だけど白黒」「低い解像度だけどカラー」の二種類のカメラで撮影された画像を合成して作られたのだそうだ。
月と地球は常に同じ面を向き合っているので通常はぽっかり浮かんだまま動かない。
しかし月面をハイスピードで移動すれば日の出ならぬ「地球の出」が見られるということだ。
とても美しい写真だ。

  • NASAの月探査「ルナー・リコネサンス・オービター」が撮影した画像から作成された「満地球の出」の画像(提供: NASA/Goddard/Arizona State University)



NASAの月探査「LRO」が捉えた美しい「満地球の出」の画像が公開
sorae.jp 12月20日(日)9時0分配信
米航空宇宙局(NASA)は2015年12月18日、月探査「ルナー・リコネサンス・オービター」(LRO)が撮影した、美しい「満地球の出」の画像を公開した。
全面に光が当たって輝く地球(「満地球」と呼ばれる)が月の地平線から昇ってくる光景は、息を呑むほど美しい。画像には大西洋を中心に、アフリカ大陸や南米大陸などが見えている。
このような「満地球の出」は、月を周回する衛星からしか見ることができない。たとえばアポロの宇宙飛行士のように月面上に立つと、地球は絶えずほぼ同じ位置に見えることになる。
この画像は、LROに搭載されているナロー・アングル・カメラ(NAC)とワイド・アングル・カメラ(WAC)によって撮影された複数の画像を合成して作られた。NACは高い解像度の画像を撮ることができるが、白黒でしか撮影できない。一方、WACは低い解像度ではあるものの、カラー画像を撮影することができる。
この両者の特性を活かし、NACで撮影された画像に、WACの色情報を付け足すことで、この美しい画像は作成されたという。
NROは2009年に打ち上げられた月探査機で、最高で50cmという高い分解能のカメラを使い、月面を詳細に探査することを目的としている。これまでに月面の地形など、詳細な地図の作成や、月の永久影の探査などで活躍し、またアポロ計画で月に着陸した宇宙船の残骸や、宇宙飛行士が月面を歩いた足跡なども撮影している。
Image Credit: NASA/Goddard/Arizona State University
最終更新:12月20日(日)9時0分