ニュース

阪神淡路21年、追悼行事が半減


何が何でも続けなくてはならない、ということはないだろう。
できることをできる範囲で続けていくので良いのではないか。
忘れないために、伝え続けるために、無理をせず。

進む高齢化、半減の行事=記憶や教訓どう伝える―追悼の在り方模索続く・阪神大震災
時事通信 1月17日(日)6時34分配信
 阪神大震災の追悼行事が減少している。
 20年の節目だった昨年を機にやめたり、被災者の高齢化で開催が困難になったりしたことが主な原因だ。被災地では今、震災の記憶や教訓をどのように語り継ぐか、模索が続いている。
 犠牲者の鎮魂を祈る光の祭典「神戸ルミナリエ」。毎年12月に神戸市で開催されているが、昨年から規模や期間が縮小された。開催趣旨からは「復興」の文字が消え、新たに「まちのさらなる魅力発信」と「集客」が加わった。
 兵庫県芦屋市津知町では今年、震災で犠牲になった住民56人の追悼行事を取りやめた。自治会長の中井順介さん(86)は「年を取り、体力的にもしんどい」と明かす。ただ、「追悼の気持ちが薄れたわけではない。防災訓練などを通じて震災の教訓も伝わっている」とも強調する。
 民間団体「市民による追悼行事を考える会」によると、昨年110件だった追悼行事は今年、59件と約半分になった。
 一方で、行事を続ける動きもある。毎年、震災発生日に神戸市の東遊園地で開催される「1.17のつどい」。竹灯籠を並べて文字を作っているが、主催するNPO法人阪神淡路大震災『1.17希望の灯り』」は、市民の関心を高めるため、今回初めて文字を公募した。
 採用されたのは「未来」。従来の「1.17」の上に添えられた。同法人の藤本真一代表(31)は「震災を忘れず伝えていく場が必要。若者にも思いをつなげていきたい」と語る。
 「考える会」世話人を務める計盛哲夫さん(80)は、「追悼行事は慰霊や忘れないということだけではない」と話す。「東北の被災地との連携や防災の在り方など、再確認できることは多い」。今後も開催を呼び掛けていく。
最終更新:1月17日(日)11時9分