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かぐら宇宙解明の一歩 重力波観測へ試験運転


先日米国のチームが初観測に成功した重力波
アメリカと日本、ヨーロッパの三地点で観測に成功すればさらにその精度が高まり一段と研究が進むのだそうだ。
素晴らしい。

かぐら宇宙解明の一歩 重力波観測へ試験運転
岐阜新聞Web 3月26日(土)9時13分配信
 宇宙から届く重力波を観測するため、東大宇宙線研究所などが岐阜県飛騨市神岡町の地下に建設した重力波望遠鏡「かぐら」が25日、試験運転を開始した。
 重力波は、アインシュタインが100年前に存在を予言した「時空の揺れ」で、米大学を中心とする実験チーム「LIGO」が2月、初観測に成功したと発表した。だが、重力波の発生位置を正確に把握するためには、各国研究チームが複数箇所で観測し、データを共有することが不可欠で、かぐらの成果が期待される。
 かぐらは、ノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章同研究所長が代表を務める事業費155億円の国家プロジェクトで、2012年に着工した。一辺が3キロの真空パイプをL字形に設置。遠隔操作でレーザー光を両端の鏡に照射し、重力波の到達に伴うわずかな揺れを検出する。
 試験運転は午前9時ごろ始まった。地上にある制御室の複数のモニターにレーザー光の感度などのデータが映し出され、研究者約10人が状況を見守っていた。3交代の24時間態勢でデータの確認を続ける。
 試験運転は当面、31日まで。4月に再び運転した後、感度を数十倍に上げるため、熱によるぶれの少ない鏡に交換するなど改良する。17年度には本格観測に入る計画だ。研究スタッフの宮川治東大助教(43)は「ようやく研究のスタート地点に立てた。今後、着実に課題を解決し、国際的な重力波の観測ネットワークに加わりたい」と意気込みを話した。
岐阜新聞社
最終更新:3月26日(土)9時41分