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「絶対王者」が個人総合連覇、メダリストが内村をたたえる
内村2連覇 会見で垣間見えた頂点を争った2人の友情 ベルニャエフ「無駄な質問だ!」


-リオデジャネイロ五輪、体操男子個人総合決勝。表彰式でメダルを手にポーズをとる(左から)銀メダリストのオレグ・ベルニャエフ、金メダリストの内村航平、銅メダリストのマックス・ウィットロック(2016年8月10日撮影)。(c)AFP/Thomas COEX



団体に続き、個人総合での金メダルおめでとうございます。
五輪史上に残る名勝負とも言われている、ベルニャエフ選手との熾烈な争いを制しての連覇。
審判に贔屓されているのではないかという意地悪な質問に対し、内村選手に敗れたウクライナ
ベルニャエフ選手が怒ったというエピソードも良いものだ。
内村選手のスコアを否定することは他の全選手のスコアを否定するのと同じこと。
彼は自分の体操に誇りを持っているのと同時に内村選手への尊敬の気持ちを表すのを躊躇わない人だ。
加藤選手と同じ年のベルニャエフ選手はこれから世界を牽引する存在になるだろう。がんばれ。
そして内村選手、本当におめでとう!!

絶対王者」が個人総合連覇、メダリストが内村をたたえる
AFP通信
2016年08月11日 12:55 発信地:リオデジャネイロ/ブラジル
【8月11日 AFP】リオデジャネイロ五輪は10日、体操男子個人総合決勝が行われ、大本命の内村航平(Kohei Uchimura)が勇猛果敢な離れ業でライバルを逆転し、大会2連覇を達成した。
 2日前の男子団体戦で日本に金メダルをもたらした27歳の内村は、22歳のオレグ・ベルニャエフ(Oleg Verniaiev、ウクライナ)に第3ローテーションからリードを許す展開となり、2012年のロンドン五輪で獲得した個人総合のタイトルを失うかに思われた。
 しかし、最終種目の鉄棒で大胆な演技を披露した内村は、ベルニャエフを0.099点の僅差でかわし、3大会出場している五輪で通算7個目のメダルを手にした。銅メダルは英国のマックス・ウィットロック(Max Whitlock)が獲得している。
 世界体操競技選手権(World Artistic Gymnastics Championships)の個人総合でも6連覇中の内村は、「2009年の世界選手権から個人総合は勝ち続けてきたけれど、今回ほど負けるんじゃないかと思った試合はない」とすると、「鉄棒では自分のやるべきことは分かっていた。冷静でいたことが成功のカギになったと思う」とコメントした。
 体操競技の「絶対王者」として知られる内村にとって、五輪での個人総合2連覇は、1972年ミュンヘン五輪の加藤沢男(Sawao Kato)氏以来の快挙となった。内村はまた、男子個人総合では2008年に行われた北京五輪の銀メダルを含めてこれで3個目のメダルを獲得し、同種目のメダル数で加藤氏が持つ歴代最多記録に並んだ。
 同種目の国別のメダル数では、旧ソ連と日本が歴代最多に並ぶ6個を獲得している。


 勝利を確信していなかったとする内村に対し、ライバルたちはその心境を疑っている。
 ベルニャエフは、「航平を追い詰められたことはうれしいが、結局今回も彼にタイトルを取られてしまった。彼(内村)が自分を疑っていたなんて、僕には思えないね」と反論した。
 一方、世界選手権の男子個人総合で過去2度メダルを獲得しているウィットロックは、五輪の同種目に出場した英国人としては、1908年に銀メダルを獲得したウォルター・タイソール(Walter Tysal)氏以来のメダル獲得となった。
「内村からは刺激を受けている」と話す23歳のウィットロックは、「彼が示す自信には、いつも感銘を受けている。長い間これほどのレベルを保てるなんて信じられない」と王者をたたえた。
(c)AFP/Emmeline MOORE

内村2連覇 会見で垣間見えた頂点を争った2人の友情 ベルニャエフ「無駄な質問だ!」
デイリースポーツ
2016.8.11
リオ五輪・体操男子個人総合・決勝」(10日、リオ五輪アリーナ)
 ロンドン五輪金メダリストの内村航平(27)=コナミスポーツ=が、6種目合計92・365点で44年ぶり史上4人目の連覇を達成した。内村はトップと0・901点差で迎えた最終種目の鉄棒で着地まで完ぺきな演技を見せ、大逆転勝利を飾った。2位は0・099点差でオレグ・ベルニャエフ(ウクライナ)だった。
 メダリスト会見では世界大会8連覇の内村に対し、海外メディアから「あなたは審判に好かれているんじゃないですか?」という質問が飛んだ。内村は淡々と「まったくそんなことは思ってない。みなさん公平にジャッジをしてもらっている」と答えた後、この質問に怒っていたのが誰であろうベルニャエフだった。「審判も個人のフィーリングは持っているだろうが、スコアに対してはフェアで神聖なもの。航平さんはキャリアの中でいつも高い得点をとっている。それは無駄な質問だ」と言い放った。
 会見の中ではベルニャエフと、銅メダルのマックス・ウィットロック(英国)から内村への称賛が相次いだ。「大変素晴らしい。彼は皆のお手本です。今日の最後の鉄棒は言葉がない。クレイジーとしかいえない」(ウィットロック)、「航平さんを一生懸命追っているが簡単じゃない。この伝説の人間と一緒に競い合えていることが嬉しい。世界で1番クールな人間だよ」(ベルニャエフ)。賛辞の嵐に内村は真ん中で気恥ずかしそうにしていた。