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南仏ニース、裁判所が市のブルキニ禁止令を凍結 国務院の判断支持


-仏ニースのビーチに掲示された、女性のブルキニ着用を禁止する通達(2016年8月19日撮影)。(c)AFP/JEAN CHRISTOPHE MAGNENET



-チュニジアのビゼルト近郊の海辺で、イスラム教徒の女性向けの水着ブルキニを着て海水浴をする女性(右、2016年8月16日撮影)。(c)AFP/FETHI BELAID


南仏ニース、裁判所が市のブルキニ禁止令を凍結 国務院の判断支持
2016年09月02日 07:27 発信地:ニース/フランス
AFP通信
【9月2日 AFP】フランス南部ニース(Nice)の裁判所は1日、同市当局が出していたイスラム教徒の女性向け水着「ブルキニ」の着用禁止令について、凍結命令を出した。このブルキニ禁止令については、先にフランスの行政訴訟最高裁に当たる国務院も凍結する判断を下していたが、ニース市はこれに応じない構えを見せていた。
 ニースの判事らは、7月14日同市で発生したトラック突入事件でさえ、ブルキニ禁止令を正当化する根拠としては不十分だと指摘した。
 フランスでは、南東部を中心に約30の自治体が同様の禁止令を出しているが、国務院は8月26日、このうち一つの自治体の措置について、効力の停止を命じる決定をしていた。ニース裁判所もこれにならった形だ。
 世俗主義を掲げるフランスで宗教色の強い服装をめぐる議論が白熱する中、ニースをはじめとする幾つかの自治体は国務院の判断を無視し、禁止令を固持して譲らなかった。
 7月のトラック突入事件で86人が犠牲になったニース市の当局は、ブルキニ着用によって治安が脅かされる恐れがあると訴え、今夏真っ先にブルキニ着用を禁止した自治体の一つだった。
(c)AFP