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トランプ政権の入国禁止差し止め無効要求を却下、米連邦控訴裁
入国、当面禁止されず=米控訴裁、政府側の訴え退け−ビザ無効措置も撤回


-米首都ワシントンの連邦最高裁判所前で、難民やイスラム圏7か国出身者の入国を禁じたドナルド・トランプ大統領の大統領令に抗議する人々(2017年1月30日撮影)。(c)AFP/SAUL LOEB





トランプ政権の入国禁止差し止め無効要求を却下、米連邦控訴裁
AFPBB
2017年02月05日 19:40 発信地:ロサンゼルス/米国
【2月5日 AFP】米連邦控訴裁判所は5日、ドナルド・トランプDonald Trump)大統領によるイスラム圏7か国出身者らの米入国を禁止するとした大統領令を一時差し止めるとした下級審の連邦地方裁判所の命令を取り消すよう求めていた司法省の訴えを却下した。
 トランプ政権は、入国を禁止する大統領令の一時差し止めを命じたワシントン(Washington)州シアトル(Seattle)の連邦地方裁判所の決定を不服として連邦第9巡回控訴裁判所に上訴していた。
 入国禁止措置の差し止めは現時点では有効。国務省国土安全保障省も4日、大統領令で入国禁止対象となった国からの旅行者に対し通常業務を再開したと発表している。
(c)AFP

入国、当面禁止されず=米控訴裁、政府側の訴え退け−ビザ無効措置も撤回
jiji.com
2017年02月05日 20:37 発信地:米国
 【ワシントン時事】米政府がイスラム圏7カ国出身者の入国を一時的に停止した措置に連邦地裁が差し止めを命じた問題で、司法省は4日、地裁命令の効力の即時停止を上級審の控訴裁判所に訴えた。控訴裁は同日付で、これを退ける判断を下した。これにより、7カ国出身者の入国は当面、禁止されないことになった。
 トランプ氏の大統領令に対しては、「違憲だ」とするワシントン、ミネソタ両州の提訴を受け、ワシントン州シアトルの連邦地裁が3日、全米を対象に差し止めを命令。控訴裁は5日以降、2州と連邦政府の双方から改めて意見を聴いた上で、最終判断を下す。
 1月27日の大統領令は、テロ対策の一環として、イラン、イラクリビアソマリアスーダン、シリア、イエメンの出身者を一時入国禁止とし、シリア難民の受け入れを停止。連邦地裁は、大統領令を放置すれば取り返しのつかない損害が発生すると判断し、差し止めを命じていた。
 これに対し、トランプ氏は4日、ツイッターで「1人の判事によって入国禁止が解除されたため、多くの悪人や危険人物が、われわれの国に流入してくるかもしれない。ひどい判断だ」と、地裁の決定を非難していた。
 一方、地裁命令を受け、国務省は4日、7カ国出身者の米国ビザ(査証)を一時無効にした措置を「撤回する」と発表。国土安全保障省も7カ国の出身者に対し、通常の基準に基づいて入管業務を再開する方針を明らかにした。
 航空各社は同日、入国禁止とされていた人々の搭乗を再開した。東部ボストンの国際空港などでは入国を果たした7カ国出身者の姿が見られた。5日午前(日本時間同日午後)の時点で、米国の空港などで混乱は起きていない。
(2017/02/05-20:37)