明日

明日なんてこなければいいのに。
毎晩そう思いながら眠りにつく。
けれど、必ず朝はやってくる。
「明けない夜はない」と人はいうけど、私は「明けない夜」がほしい。
私のためだけにでいいから。


もし私が消えても、誰も気に留めないでほしい。
私がいたことも、全部忘れてほしい。
どうせ100年もすれば私がいたことなんて
どこにも残らないんだから。


手首の傷がどんどんうすくなっていく。
それが悲しい。
私の過去の葛藤の証なのに。
新しい印をつけたい衝動に駆られるけど、今は我慢。
約束したから。・・・誰と?それすらもう覚えてないけど。


私より先に逝ってしまった友。
彼女は今どうしているだろうか。
苦しみから解放されて、朗らかな彼女自身に戻っていることを切に願う。