vol.6 「依存姫」

今回はちょっと変わった趣向で、菜摘ひかる「依存姫」。

依存姫

依存姫

作家としてはまぁお話にならないレベルだと思うけれど
この人の作品には共通した哀しみがあるんですね。
自分が必要とされたい、人に愛されたいといった孤独感。
エッセイ(?)でもこの小説でも、共通してみられる感情。
きっと著者の感情があふれ出てしまっているのでしょう。
もともと現役風俗嬢としてネットで日記を公開して
大人気を博したそうなので、ご存知の方もいらっしゃるかな。
その日記をまとめて出版したのが始まりのようです。
2002年に亡くなられたのでもう読めないのは残念です。
これからが作家としての本当の勝負だったと思うから。
もっとこの人の作品を読みたかったなと思わせるものが
ありました。
ただ、鬱落ちしている時にはお勧めしません。
引きずられて自分もどんどん落ちます。
あれ?お薦めしないものを書いちゃったよ。