新国立劇場バレエ団「ラ・バヤデール」

芸術劇場で久しぶりのバレエでした。

ニキヤ:スヴェトラーナ・ザハロワ、ソロル:デニス・マトヴィエンコ、ガムザッティ:湯川麻美子
指揮:アレクセイ・バグラン
演奏:東京フィルハーモニー東京楽団



ザハロワはガムザッティのほうがあってるんじゃないかな?
ニキヤにしては、ちょっと元気が良すぎるように見えました。
しかし、その身体は美しい。細いからだ、長い手足、よくしなる甲。
舞台で映えるよね。テクニックだけじゃダメな世界だからなぁ。
やはり「影の王国」のシーンはため息ものでした。はぁ。美しい。
「バレエ・ブラン(白いバレエ)」がクラシックバレエの真髄だと
思うし、好みでもあります。「ジゼル」でも「レ・シルフィード」でも
踊っていてとても嬉しかったですよ。「影の王国」はガラ・コンサート
でもよくみる演目です。コール・ド・バレエ(群舞)が上手奥から次々に
アラベスクをしながら登場するのですが、普通このコール・ドは24人。
でも今回は32人でした。新国立劇場が広くて奥行きもあるためにできたこと
だそうです。全員が並んだときには横に8人×4列。24人のときは6人×4列。
ちょっと多すぎかなぁ。
「コール・ドが24人」というのはこの作品だけでなく、多くのクラシック
バレエで使われる人数です。2でも3でも4でも6でも割れるから、動かして
配置するのに便利なんですよね。
閑話休題
ニキヤとガムザッティに差がありすぎて、ちょっと残念でした。テクニック
だけでなく湯川麻美子(若手ではないはず)は体型も昔ながらの日本人と
いう感じで。ザハロワがすばらしすぎて、かわいそうでもありましたが。
体型といえば、「影の王国」でのクラシック・チュチュなんですが、形が
チュチュが少しすぼまったようなデザインなんですよ。これって手足の長い
西洋人にはすごく似合うけれど、日本人には辛いんですよね。ザハロワの
チュチュはもっと張ったタイプのもので、手足の長さを強調していたから
余計に差が目立っていました。こういうところはもっと考えたほうがいいと
思いますよ、牧阿佐美芸術監督。
そういえば明らかにプロのダンサーではない子供が「つぼの踊り」に出て
いましたが、橘バレエ学校の生徒さんですか?牧阿佐美が芸術監督になって
からこのパターン増えましたね。牧阿佐美バレエ団のやり方と一緒です。
日本舞台芸術振興会の招聘公演のときには東京バレエ学校の生徒が出るから
牧阿佐美だけじゃないですけどね。こういう風潮は私はあまり好きではないです。