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「平泉」、文化遺産登録へ
おおー良かったね。これで観光客が増えて復興に繋がればもっといいね。
同時に小笠原諸島も自然遺産に登録されるそうだけど、こちらは少し微妙なところもあるみたいで。
自然遺産だけに、観光客が増えて自然が荒れてしまうのを恐れる地元の声もあった。
例えば保護区域みたいなのに認定されて人の立ち入りを制限するとかのほうがいいのかな。

世界遺産>「平泉」、文化遺産登録へ 6月に正式決定
毎日新聞 5月7日(土)5時2分配信
 世界遺産の登録への可否を専門家が事前に審査する諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス、本部・パリ)は7日(現地時間6日)、日本が再推薦した「平泉−仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」(岩手県平泉町)について、世界文化遺産として登録を求める評価結果を勧告した。6月にパリで開かれるユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産委員会で正式に登録が決定される見通しだ。
 登録が決まれば、日本の世界遺産は07年の「石見銀山遺跡とその文化的景観」(島根県大田市)に次ぐ15番目、文化遺産としても石見銀山に続く12番目となる。平泉は08年の世界遺産委で「登録延期」とされ、政府が昨年1月に再推薦していた。東日本大震災後、岩手県達増拓也知事が「復興への象徴になる」と訴えるなど登録への期待が高まっており、復興を急ぐ被災地に希望を与えることになりそうだ。文化庁によると、震災で構成資産への被害はほとんどなかったという。
 平泉で推薦されたのは、12世紀に東北地方で繁栄した奥州藤原氏4代の遺体が眠る金色堂(こんじきどう)のある中尊寺、仏の世界を表したとされる「浄土庭園」で名高い毛越寺(もうつうじ)など6資産。推薦書は、「世界史上、他の仏教圏では類例の見られない建築・庭園の顕著な事例」などと普遍的な意義を強調した。勧告は、奥州藤原氏の居館だった「柳之御所遺跡」(やなぎのごしょいせき)を外すのを登録の条件とした。
 前回の推薦書はテーマを「浄土思想を基調とする文化的景観」として平泉全体を文化的景観ととらえ、9資産で構成していた。だが、08年に審査したイコモスは「浄土思想の観点からの推薦資産の範囲について再検討が必要」などと指摘。今回は前回の構成資産のうち4資産を外したうえで、「浄土思想の表現」に強く関連する6資産に再構成した。
 一方、フランス人建築家のル・コルビュジエ(1887−1965年)が設計した国立西洋美術館本館(東京都台東区上野公園)など世界6カ国の19の建築作品については、勧告がなかった。【木村健二】
最終更新:5月7日(土)15時36分

【平泉と同時に】世界遺産:小笠原諸島、自然遺産に登録へ 国内4カ所目
太平洋に浮かぶ小笠原諸島の南島(手前)と父島=東京都小笠原村で、本社機から須賀川理撮影 日本政府が世界自然遺産に推薦した小笠原諸島(東京都)について、候補地を審査する国際自然保護連合(IUCN)が、「記載(登録)が適当」とする評価をまとめ、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会に勧告したことが分かった。環境省が7日、発表した。勧告通りに登録が認められる場合が大半で、パリで6月19日から開かれる同委員会の最終審査を経て登録される見通し。
 国内の世界自然遺産白神山地(青森、秋田県)、屋久島(鹿児島県)、知床(北海道)に次いで4カ所目となる。
 小笠原諸島は都心から約1000キロ南にあり、南北約400キロにわたって大小約30の島々が連なっている。候補地は、自衛隊基地がある硫黄島などを除く陸域6360ヘクタールと海域1580ヘクタールの計7940ヘクタール。
 過去に他の陸地とつながったことがなく、動植物が独自に進化。「東洋のガラパゴス」と呼ばれ、植物の36%、昆虫の27%、陸産貝類の94%が、他地域に分布しない固有種で占められている。また4000万〜4800万年前の火山活動で形成された岩石が陸上に露出し、地質学的にも価値が高い。
 一方、トカゲのグリーンアノールなど、島の外から持ち込まれた外来種が生態系を悪化させており、対策が課題だった。IUCNは昨年7月の調査で「外来種対策の効果が出ている」と評価。国際的に保護が必要な世界自然遺産にふさわしいと判断した。
毎日新聞 2011年5月7日 5時04分(最終更新 5月7日 15時36分)