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東北の人々へ支援で恩返し 米国人タレントのカールさん
山形弁をすっかり身につけたダニエル・カールさん。
彼は自らトラックを運転して東北の被災地に支援物資を届けているそうだ。
あのやさしい笑顔とユーモラスな語り口は多くの人を和ませているだろう。
楽しそうな様子が目に浮かぶ。

東北の人々へ支援で恩返し 米国人タレントのカールさん
河北新報 6月15日(水)16時37分配信
 流ちょうな山形弁を操る米国人タレントのダニエル・カールさん(51)が、東北地方の被災地に支援物資を届けている。「大事にしてくれた東北の人にお返しをしたい」。野菜や生活雑貨を自ら運転するトラックに詰め込み、被災者に手渡してきた。
 「ありがとう」「また来てくれた」。5月下旬、避難所となった岩手県山田町の大浦保育園。カールさんがトラックから納豆や歯ブラシ、絵本などの品物を次々と取り出すと、周りに自然と人が集まった。園長の豊間根よね子さん(60)は「いただいた食べ物でおみそ汁を作った。明るい気持ちになる」と笑顔を見せた。
 米国の大学を卒業後、英語教員として山形へ赴任。東北地方の食べ物や人の優しさにほれ込み、各地を旅した。津波の被害を聞き「スコップを持ってすぐ助けに行きたいと思った」。東北道が通れるようになると、すぐに被災地入りした。
 野菜が足りないと聞き「まずはうまいもの食わせて、元気出させてやろう」とキャベツやニンジンなどを届けた。短文投稿サイトの「ツイッター」で呼び掛けると反応があり、野菜以外の食べ物や生活雑貨へと支援の輪は広がった。
 被災地の生活を立て直せるように、今後は東北の産品を西日本などに売り込む方法を考えていくという。カールさんは「現地は生活がまだまだ苦しい。これからも支援を続ける」と決めている。
最終更新:6月15日(水)16時37分