ニュース

神経再生促す微粒子=マウスで効果、新薬期待―東大
世界初、iPS細胞から視神経細胞作製 成育医療センター


様々な再生医療分野での成果が出ているようだ。
このまま研究が進んで早く実用化されることを願っている。

神経再生促す微粒子=マウスで効果、新薬期待―東大
時事通信 2月4日(水)18時51分配信
 マウスの鼻の粘膜組織に特殊な微粒子を投与し、障害を起こした嗅覚神経の再生を促す効果を確認したと、東京大大学院医学系研究科の位高啓史特任准教授や片岡一則教授らが4日までに、国際的な科学誌ジャーナル・オブ・コントロールド・リリース電子版に発表した。
 この微粒子は「ナノマシン」と呼ばれ、実験では内部に神経の再生を促すたんぱく質を生み出す伝令リボ核酸RNA)を入れた。鼻の粘膜組織に投与すると微粒子の殻の部分が分解され、内部の伝令RNAが放出される。
 治療効果が確認されたことで、安全性が高く効率がいい治療薬の開発が進むと期待される。 
 伝令RNAは遺伝子のDNAから生み出され、たんぱく質の合成につなげる仲介役を果たす。遺伝子を投与する方法に比べ安全性が高いが、伝令RNAをそのまま投与すると炎症反応が起きてしまうため、生体になじむ微粒子に包んで投与する方法を工夫した。
最終更新:2月4日(水)18時54分

世界初、iPS細胞から視神経細胞作製 成育医療センター
産経新聞 2月10日(火)20時24分配信
 国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)などの研究グループは10日、ヒトのiPS細胞(人工多能性幹細胞)から「軸索(じくさく)」と呼ばれる神経線維を持つ視神経細胞を作製することに世界で初めて成功したと発表した。英科学誌(電子版)に論文が掲載された。緑内障に伴う視神経の障害や視神経炎などの治療薬開発につながることが期待される。
 作製に成功したのは、眼球と脳をつなぐ視神経細胞で、細胞本体から軸索と呼ばれる神経線維が1〜2センチ伸びているのが特徴。グループはiPS細胞のかたまりを立体で培養し、栄養液を加えながら途中から平面培養に切り替えることで、約1カ月で視神経細胞に分化させる方法を確立した。作製された視神経細胞は神経として機能することを示す電気反応などが確認された。
 今後はこの細胞を使って視神経が冒される疾患の病態解明を行うほか、視神経障害に効果がある治療薬開発にもつなげる。将来的には視神経移植などの再生医療へ応用したいという。
最終更新:2月10日(火)22時1分