東京都庭園美術館

だりんが今週いっぱいお休みをとっているので、二人でお出かけしてきた。
訪れたのは港区白金台にある東京都庭園美術館
昨年秋にリニューアルオープンしたばかりで、庭園はまだ一部しか入ることができなかった。
展覧会は「フランス国立ケ・ブランリ美術館所蔵 マスク展」を開催中。

2006年にパリ、セーヌ河岸にオープンしたフランス国立ケ・ブランリ美術館。建築家ジャン・ヌーヴェルによる設計でも世界の注目を集め、パリの新たな名所として親しまれています。本展覧会は、アフリカ、アジア、オセアニアアメリカから集められたマスク(仮面)をテーマに開催される、日本国内における同館初の大規模なコレクション展です。
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/150425-0630_mask.html

儀式などで身に着ける仮面だけでなく、飾りとして使う仮面なども展示されていた。
家の外に掲げて魔除けとして使われる仮面などはまるで日本の鬼瓦のようで
遠く離れた地なのに意外なところに共通点を発見してとても興味深い。
展示を見た後はカフェで一休み。展覧会にちなんだ飲み物やケーキのメニューもあったけど、
私が頼んだのは「柚子とオレンジのシフォンケーキ」。
とてもおいしかったけどカメラを忘れたので写真がないのが残念。
食器類は邸の意匠を取り入れたデザインになっていて、色は黒とグレーですっきりと
文様はアール・デコの柔らかな曲線を描いていてとても美しい。
この美術館はアール・デコ様式で造られた旧朝香宮邸の建物で、内部の装飾も
見どころがたくさんあるのだ。
この食器類は評判が良いようで、ミュージアムショップでも販売されていた。
展示マスクを象ったピエール・エルメのチョコレートやマスクのポストカードなど
展示にちなんだお土産品も色々とあったが、ちょっと怖いので敬遠。
私は邸の装飾に散りばめられた文様を集めた「たてもの文様帖」を買い求めた。
眺めているだけでも楽しい文様を切り紙の図案に仕立てた本だ。

実は邸内の装飾に源氏香(組香)の文様を見つけたのだけれど、それが何を
表すのかまでは分からず(そんなに香道に詳しくないので)後で調べるために
組合せだけ書き留めておいた。
その答えがこの文様帖に書かれていた。ただ、なぜそれを使ったのかまでは
わからないそうだ。
他にも青海波や千鳥など日本の伝統文様も色々なところに見られた。
ラリックやラパン、ブランショーなど名だたる西洋のデザイナーの作品に囲まれた室内に
違和感なく溶け込んだ和の意匠。そのバランスの妙もまた見どころの一つだ。


<公式サイト:東京都庭園美術館