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ダイヤモンドしのぐ硬さと輝き 米大学が新物質を開発


炭素に高温高圧をかけてダイヤモンドを作る方法は人工ダイヤの作り方としては一番古くかつポピュラーなものらしい。
今回開発されたものはこれに似ているが、条件が違うためか全く新しいものが生まれたという。
工業用や医療用として様々な可能性を秘めているのだろうけれど、個人的には宝飾用が気になるところ。
ダイヤモンドよりも屈折率が高いなら、カットしてぽんと置いておくだけでもキラキラと……。

ダイヤモンドしのぐ硬さと輝き 米大学が新物質を開発
CNN.co.jp 12月3日(木)15時13分配信
(CNN) 米ノースカロライナ州立大学の研究チームはこのほど、ダイヤモンドより明るく輝き、しかも硬度が高い新物質を開発したと発表した。
応用物理学専門誌「ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス」の最新号に発表された論文によると、新たな物質の名前は「Qカーボン」。炭素原子に瞬間的にレーザーを当てて超高温まで熱し、その後急速に冷やすという方法で作ることができる。
レーザーを照射する時間は200ナノセカンド。1ナノセカンドは1秒の10億分の1を示す単位だ。熱した炭素の温度は約3700度と、地球内部で天然ダイヤモンドが生成された時の高温状態をはるかに上回る。
チームによると、こうして作られた物質はダイヤモンドと同じく炭素原子で構成される固体だが、これまで地球上に存在したことはないとみられる。論文の執筆を率いたノースカロライナ州立大学のジェイ・ナラヤン氏は「自然界に存在するとすれば、どこかの惑星の中心核しか考えられない」と話す。
鉛筆の芯に使われる黒鉛もやはり純粋な炭素でできた物質だが、ダイヤモンドとは結晶構造が違う。ダイヤモンドは炭素原子同士が非常に強く結びついているため、最も硬い天然物とされてきた。透明性や美しい輝きも大きな特徴だ。
ところがチームによると、Qカーボンはダイヤモンドよりもさらに硬いだけでなく、少ない光で一層強い輝きを放つ。さらに磁気を帯びさせることもできることから、さまざまな分野での応用が期待される。
ナラヤン氏によると、人工ダイヤの一種、ナノダイヤモンドを使った医療用の針や膜を低コストで作ったり、がんの治療薬を体内の患部に届ける技術に役立てたりする活用法も考えられる。
チームは今後、Qカーボンの性質などについて、さらに詳しく調べていく構えだ。
最終更新:12月3日(木)18時17分