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来月から本格飛行試験=MRJ米到着、開発最終段階


-着陸後に歓迎の放水を受けるMRJ(三菱リージョナルジェット)=28日夕、米ワシントン州モーゼスレイク


来月から本格飛行試験=MRJ米到着、開発最終段階
jiji.com
 【モーゼスレイク(米ワシントン州)時事】国産初の小型ジェット旅客機、MRJ(三菱リージョナルジェット)の1号機は28日午後(日本時間29日午前)、本格的な飛行試験の拠点となる米ワシントン州のグラントカウンティ国際空港に到着した。開発主体の三菱航空機(愛知県豊山町)は準備を整えた上で10月から、MRJの商業運航の前提となる国の「型式証明」の取得に向けた飛行試験に着手する。2008年にスタートしたMRJ開発作業は、18年半ばの納入開始に向けて最終段階に入る。
 岩佐一志モーゼスレイクフライトテストセンター副センター長は1号機の到着後、記者団に「ワシントン州は航空機産業の集積地だ。こちらのノウハウや知見も生かし、開発をスピードアップしたい」と述べた。
 型式証明の取得には約2500時間の飛行試験が必要で、晴天が多い気象条件を生かし、9割以上を米拠点で行う計画。飛行試験には1号機に続いて年内にも順次到着する2〜4号機も活用し、機体の安全性を集中的に確認する。
 MRJは、1960年代に開発されたプロペラ機の「YS11」以来、約50年ぶりの国産旅客機。座席数は70〜90席で、世界的に需要が拡大する近距離用旅客機市場への参入を目指している。15年11月に初飛行に成功し、これまでに国内外の7社から計447機を受注した。
(2016/09/29-15:39)