vol.16 「世界香水ガイド」
- 作者: ルカ・トゥリン&タニア・サンチェス,芳山むつみ
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2008/12/05
- メディア: 単行本
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香水ガイド、とありますが、内容は香水レビューが大部分です。
星を五段階評価でつけていて、コメントも書かれています。
しかもそれがかなり辛口です。
自分の好きな香水がけなされているとちょっとへこむけど、
でも読み物として楽しめると思います。
たとえば、星五つを獲得しているゲランのミツコはこんな感じ。
お気に入りやお勧めの香水、あるいは税金の都合上、火星へ引っ越さなくてはならない場合に持っていくならと訊かれたら、かならずミツコと答える。すると大まかに言って3つの反応が返ってくる。調香師はあくびをし、初心者はメモを取り、マニアはステレオタイプな奴だと言う。実際、お気に入りの絵画を聞かれて「モナリザ」と答える(私は違う、念のため)ようなものだ。(後略)
こんな風に始まり、コメントに1ページ以上を費やしています。
星一つのパリスヒルトンは酷評されています。
一応水準をみたしているとはいえ、おばかさんたちに狙いを定めた、気の滅入るウッディフルーティフローラル。
これで全部です。一行半です。
星の隣にノートの分類があるのですが、それも割りと辛辣で。
ミツコは「シプレの手本」、パリスヒルトンは「ぼけたフローラル」。
星一つだったバーバーリーは「鼻をつまむフローラル調」。
ヴェルサーチのブライトクリスタルは「不快なフローラル」で、そのコメントは
耳障りな金切り声。
という具合です。
あくまで個人の好みによる部分は大きいと思うので、それを楽しめる人にはお勧めです。
興味のある方はご一読を。