日本語

この間のTV番組で出ていた話題。
「かわいくない?」「かわいくなくない?」とはどういう意味か?
ある程度以上の年齢の人には分からない日本語だということだった。
まぁ意味はそれぞれ「かわいいと思わない?」「かわいくないと思わない?」なのだけれど
ではこの表現はそもそもどういう変化を経たのだろうか?と徒然に考えてみた。


「かわいくない。」という言い切りの場合の『ない』は否定。
「かわいくない?」という疑問の場合の『ない』は「と思わない?」の省略。
形容詞の場合、後ろに『ない』が付くときは語尾が『〜く』と変化する。
(赤い−>赤く+ない、大きい−>大きく+ない、の形)
この変化になぞらえて「かわいい−>かわいく+ない」という否定文と同じ形の疑問文になった。
「かわいくなくない?」は『かわいい+否定+と思わない?』が短くなったもので
「かわいい+ない+ない?」なのだけれど、一つ目の否定の『ない』も
形容詞と同様に語尾を『〜く』と変化させたので「かわいく+なく+ない?」
になったと考えられる。


実はもっとグダグダと考えていて、否定疑問文の話や二重否定の話などを欧米の言語と比較
させたりしながらまとめてみたら、そこそこのボリュームになっている。
圧縮したら上記のようになったけど、やっぱり適切に短くまとめるのって難しい。
言いたいことを誤りなくかつ手短に伝えるというのは高等技術だな。
私にはかなりハードルが高い。あれこれ考えるのは好きだけど。
短い言葉でスパッと、しかも相手がきちんと理解できるように言える人ってすごい。
尊敬するし、憧れる。